おっすおっす。
かーむです。
先日の禁止改定で各フォーマットで大変動があったのもつかの間。
8月13日にはMTGアリーナでアモンケットリマスターがリリースされ、ヒストリックのカードプールがさらに広がりました。
そして気付けば来月、9月25日にはいよいよ新エキスパンション、「ゼンディカーの夜明け」が発売され、目まぐるしく環境が変化していきます。
しかし秋のエキスパンションの発売と言えば、そう、スタンダードのローテーションの時期です。
「スタン落ち」とも言ったりしますね。
最近MTGを始めたててで、今回初めてスタンダードのローテーションを経験するという方もいると思うので、今回はMTGのローテーション、スタン落ちについてまとめてみました。
ローテーションのシステムの説明のあと、今回のローテーションでスタン落ちとなるカードたちを見ていきたいと思います。
MTGのローテーション、スタン落ちとは
MTGのスタンダードでは「ローテーション」というシステムがあり、使用できるカード(パック)が定期的に入れ替わるようになっています。
そして、ローテーションによってスタンダードでそのカードが使えなくなることを「スタンダード落ち」、「スタン落ち」と言ったりします。
スタンダード自体がもともと新規プレイヤーと古参プレイヤーのカード資産の差をなくすために始まったフォーマットなので、新規プレイヤーが参入しやすいように、定期的に使えるカードが新陳代謝してるわけですね。
スタンダードローテーションのシステム①:3+1モデル
スタンダードのローテーションの前に、MTGのエキスパンション(新パック)発売のスパンについて説明します。
MTGでは、1年間に4つのエキスパンションが販売されます。
開発元のウィザーズこれを「3+1モデル」と呼んでおり、例えば2019年に発売されたパックを見てみると、以下のようになっています。
「4モデル」ではなく「3+1モデル」と呼ばれているのは、基本セットは他のエキスパンションとは少し性格が違うためです。
ひとつは再録の割合です。
通常のエキスパンションにも再録(過去に存在したカードの再収録)はありますが、基本セットでは新カードと再録カードが半々の割合になっています。
また、初心者向けパックという役割もあるため、複雑な能力や効果を持つものは少なく、何度も再録されている定番カードや、全体的にシンプルなカードが多く収録されています。
「初心者向けパック」とは言っても、強力なカードもしっかり収録されているため、既存のプレイヤーも十分に満足できる内容になっています。
また、古参プレイヤーにとっては、昔に使っていたカードが再録されればまたそのカードを使えるため、基本セットを機にMTGを再開しやすくなっているわけですね。
スタンダードローテーションのシステム②:スタン落ち
さて、いよいよローテーションについて説明します。
ローテーションは秋の新パック発売と同時に行われ、昨年発売された基本セット以前のパックがスタンダードで使用できなくなります。
今年は9月25日に新パック『ゼンディカーの夜明け』が発売されますが、発売と同時に、昨年の2019年夏に発売された『基本セット2020』以前のパックがスタン落ちとなります。
スタン落ちしたカードはスタンダードでは使用できませんが、ヒストリックやモダン、レガシーなどでは引き続き使用可能です。
次のローテーション(2020年9月)
次のローテーションは、来月の『ゼンディカーの夜明け』の発売と同時に行われます。
次回のローテーションの内容を確認するにあたって、まず、現在使えるパックを見てみましょう。
現在のスタンダードで使えるのは以下の8パック。
【現在スタンダードで使用可能なパック】
・ラヴニカのギルド
・ラヴニカの献身
・灯争大戦
・基本セット2020
・エルドレインの王権
・テーロス還魂記
・イコリア:巨獣の棲処
・基本セット2021
ローテーション直前の、今の時期がもっともスタンダードで使用できるカードが多く、デッキも非常にパワフルです。
まとめるとこんな感じです。
こう見るとスタンダードも結構カードプール広いですね。
そして以下がローテーション後。
『ゼンディカーの夜明け』発売と同時に、昨年発売された『基本セット2020』以前のパックがスタンダードで使用不可になります。
【来月のローテーションでスタン落ちするパック】
・ラヴニカのギルド
・ラヴニカの献身
・灯争大戦
・基本セット2020
スタン落ちするカードたち
それでは、各エキスパンションの内容を振り返りながら、今回のローテーションでお別れとなるカードたちを見ていきましょう。
ラヴニカのギルド
「ギルドと共に立て/Stand with your guild」
『ラヴニカのギルド』の舞台は、高度に発展した都市に覆われた次元「ラヴニカ」。
「ラヴニカ」では次元の果てまで都市で埋め尽くされており、次元そのものが巨大な都市となっています。
プレインズウォーカーでは、ドムリ・ラーデ、ラル・ザレック、ヴラスカの故郷ですね。
ラヴニカは1,000年以上の歴史を持つ10のギルドによって支えられており、『ラヴニカのギルド』ではディミーア家(青黒)、イゼット団(赤青)、ゴルガリ団(黒緑)、ボロス軍(赤白)、セレズニア議事会(白緑)がフィーチャーされていました。
このエキスパンションでは、上記の各ギルドに「諜報」、「再活」、「宿根」、「教導」、「召集」の特徴的なメカニズムがそれぞれ割り振られています。
《思考消去》、《薬術師の眼識》は発売以降常に使われてる強力な呪文でしたね。
他にも赤単で活躍した《遁走する蒸気族》や、イゼットフェニックスのキーカードだった《弧光のフェニックス》、緑単アグロの《生皮収集家》など、トーナメント級のカードが多く収録されていました。
そして何よりも重要なのが各ギルドに対応するショックランド。
2点のダメージというデメリットはありますが、アンタップインで場に出せる2色土地ということで今の多色環境の土台となる強力なレア土地のサイクル。
ローテーション直後はいつもそうですが、『ゼンディカーの夜明け』発売以降しばらくは今のような多色デッキは少し組みにくくなりそうですね。
ラヴニカの献身
ギルドの盾となれ/Defend Your Guild
『ラヴニカの献身』も引き続きラヴニカを舞台にストーリーが展開されます。
このエキスパンションでは、『ラヴニカのギルド』で扱われたなかったアゾリウス評議会(青白)、オルゾフ組(白黒)、ラクドス教団(赤黒)、グルール一族(赤緑)、シミック連合(青緑)が登場します。
それぞれ、附則、死後、絢爛、暴動、順応のメカニズムが割り振られています。
附則だけ若干不遇でしたが、それ以外はどれもスタンダードで活躍していましたね。
特に絢爛の《舞台照らし》は何度撃たれたかわからないくらい撃たれました。
このエキスパンションではシミックのカードがとにかく強く、ついに禁止されてしまった《成長のらせん》のほか、今は亡きティムール再生の《荒野の再生》、環境初期から常に使われている《ハイドロイド混成体》などが収録されています。
そのほか、サクリファイス系デッキのアド源、通称”DJ”こと《忘れられた神々の僧侶》や、エスパーヒーローの《第1管区の勇士》など、『ラヴニカのギルド』と同じくカードパワーの高いパックでしたね。
そしてやはり各ギルドに対応するショックランド。
アグロのカラーである赤緑が顕著ですが、ローテーション後はタップイン土地しか残らないため、2色のアグロデッキはマナベースが相当苦しくなりそうです。
灯争大戦
最後の戦いを目撃せよ/Be there when it ends
ラヴニカを舞台とするストーリーも最終章。
ギデオンたち「ゲートウォッチ」と、巨悪ニコル・ボーラスの最終決戦が描かれました。
テーマは「プレインズウォーカーの戦争」ということで、総勢37人のプレインズウォーカーが収録され、今まで神話レアのみだったプレインズウォーカーがレアやアンコモンにも存在しています。
テーブルトップでは、日本語版限定でオリジナルアート版が封入されており、特にファイナルファンタジーで有名なイラストレーター、天野喜孝氏の《戦慄衆の将軍、リリアナ》は大きな話題を呼びました。
収録された数多くのプレインズウォーカーたちも強力なものばかり。
ケシスコンボに採用された《夢を引き裂く者、アショク》、今もスゥルタイランプで暴れる《世界を揺るがす者、ニッサ》、そしてついに禁止されてしまった《時を解す者、テフェリー》など、レアリティに関わらず多くのプレインズウォーカーが各デッキで活躍してきました。
プレインズウォーカー以外にも、永遠神サイクル(赤はイルハグ)や、ラクドスサクリファイスで活躍する《戦慄衆の解体者》、《波乱の悪魔》や、何度も絶望されられた《ドビンの拒否権》、重いところでは《戦争の犠牲》や《ボーラスの城塞》も収録されています。
キーパーツの大多数を失ったことで、ラクドスサクリファイスは今回のローテーションで退場となりそうですね。
また、《世界を揺るがす者、ニッサ》による爆発的なマナ加速がなくなるため、ランプ系デッキも今ほど安定して6マナ以降の呪文を打つのは難しくなりそうです。
基本セット2020
基本セットにはストーリーは特にありません。
基本セット2019ではニコル・ボーラスがフィーチャーされましたが、今回はチャンドラ・ナラーにスポットがあてられました。
今回の基本セットではエレメンタルクリーチャーが多く収録され、ティムールエレメンタルは今でもスタンダードシーンで活躍しています。
そして基本セットらしく色対策サイクルも登場し、対抗色への対策呪文サイクルとプロテクションを持つクリーチャーのサイクルが収録されていました。
《夏の帳》は早々に禁止されてしまいましたが、《霊気の疾風》は色対策カードながらもメインデッキから搭載されています。《丸焼き》?知らない子ですね
クリーチャーサイクルも強力で、《変容するケラトプス》と《解き放たれた狂戦士》にはよく泣かされた記憶があります。
まとめ/今後のスタンダード
というわけで今回のローテーションについてのまとめでした!
4つものエキスパンションがスタンダードから姿を消すということで、スゥルタイランプ、ラクドスサクリファイス、ティムールエレメンタル、ボロスウィノータなど、スタンダードで活躍する多くのデッキが退場となりそうです。
ローテーション後も存続しそうなデッキとしては、ティムーアドベンチャーでしょうか。
土地以外はほとんど失うパーツがありません。
3色ランドを使えるティムールカラーなうえ、元々基本土地が多いため、ショックランドを占術ランドに変えたり、色拘束をサポートするカードを多少入れ替えることで続投できそうです。
ただ、タップイン土地が増えれると単色アグロへの耐性は若干落ちそうですね。
アグロデッキとしては、『エルドレインの王権』の騎士たちで構成されるナイトデッキにもチャンスがあります。
ショックランドを失ってしまうため、3色は厳しそうですが、騎士限定のアンタップイン多色土地である《試合場》を使えるのは他のアグロデッキに対してのアドバンテージになりそうです。
ローテーション後のスタンダードで個人的に注目しているのがアゾリウスブリンクです。
《精鋭護衛魔道士》や《拘留代理人》などを失ってしまいますが、基本セット2021で後釜の候補も手に入れており、そんなには早いデッキでもないため、ショックランドをジェスカイのトライランドにするなどして続投できそうです。
全体除去あり、カウンターあり、アドバンテージ手段ありということで、攻守に優れたデッキなので、『ゼンディカーの夜明け』の収録カード次第では一気にトップメタへの浮上もあるかもしれません。
今のスタンダードではスゥルタイランプが大暴れしており、賛否両論あるようですが、個人的には割と好きな環境なので、あとひと月ほどでお別れかと思うと少し寂しい気もします。
でも代わりに『ゼンディカーの夜明け』との出会いが待っています。
ゼンディカーは個人的に好きな次元なので、新しいカードとの出会いを楽しみにながらローテーションを迎えたいと思います…!
では!!
《更新情報やMTG関連の話題をつぶやいてます》