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ローテーション直後の禁止改定!禁止カードまとめとメタゲームへの影響の考察

おっすおっす。

かーむです。

 

『ゼンディカーの夜明け』が先々週の9月18日にMTGアリーナでリリースされ、テーブルトップでは3日前の9月25日にリリースされたばかりですが、早速禁止改定が行われました。

 

スタンダードの禁止改定は6月、8月にも行われ、そして今回はローテーション直後の禁止改定ということで、若干やれやれ感もあるところですが、ひとまずその内容を確認してみましょう。

 

ちなみにこれまでの禁止改定の内容はこちら。

 

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今回の禁止改定の内容

今回の禁止改定では、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》1枚のみの禁止となりました。

 

 

ソース:禁止改定告知

 

MTGアリーナで『ゼンディカーの夜明け』がリリースされて1週間のうちに、スタンダード環境は4色オムナス1色になってしまいました。

 

かーむ
かーむ
4色なのに1色とはこれ如何に

 

《自然の怒りのタイタン、ウーロ》はこれまで土地加速、アドバンテージ、ライフゲイン、フィニッシャーとしてランプ戦略の強化に大いに貢献してきたカードで、ローテーション以前からずっと注視されていました。

ローテーション後も引き続きランプ戦略を支え、4色オムナスでも活躍していましたが、その4色オムナスを倒そうとするデッキもまた、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を使っているということが、環境初期のイベントの結果で浮き彫りとなりました。

(スゥルタイコントロールのこと?)

 

今回は、これらのランプ戦略を弱体化させるために《自然の怒りのタイタン、ウーロ》の禁止を決定したということでした。

 

ローテーション直後の禁止改定は異例のことではありますが、以前から注視されてきたカードであり、デジタルプレイ(MTGアリーナ、Magic Online)によるメタゲームの解明速度からすると、いわゆる「環境初期」という段階はすぐに通過してしまうという点を踏まえての決定のようですね。

 

《自然の怒りのタイタン、ウーロ》だけの禁止は避けてほしかったというのが正直なところですが、個人的には公式のアナウンスにあった下記の文言が気になっています。

 

「この週末の「4色オムナス」の残した結果をしっかりと認識しており、今後数週間でこの戦略とメタゲーム全体がどのように変化していくかを注視し続けていきます。」

 

邪推かもしれませんが、公式も「ひょっとしてウーロを禁止にしただけじゃ4Cオムナス止まらんかも」と思っていて、追い禁止の可能性を感じてしまいます。

現在スタンダードで禁止されているカード

今回の禁止改定以前に、既にスタンダードで禁止になっているカードも合わせて確認しましょう。

過去に禁止になっていたカードはこちら。

 

・《大釜の使い魔》
・《創案の火》
・《王冠泥棒、オーコ》
・《むかしむかし》

 

ちなみにこの4枚のカードはいずれも『エルドレインの王権』のカードになります。

 

《大釜の使い魔》

 

 

《大釜の使い魔》は前環境でサクリファイス系デッキで使用されており、長期にわたって高い勝率を維持してきたことが禁止理由でした。

 

また、サクリファイス系デッキがアグロデッキとミッドレンジデッキに対して圧力になっていた点、デジタルプレイにおいて誘発型能力の処理が双方のプレイヤーにとって煩わしい点も禁止理由に挙げられていました。

 

《創案の火》

 

 

禁止された当時は、《創案の火》を用いたファイアーズというデッキで使用されており、他デッキに対して互角以上の勝率を維持しつつ、メタゲーム上のシェアも支配的であるという理由で禁止となりました。

 

もう1つの理由としては、新セットで重く強力な呪文が収録されるたびに強化されてしまい、今後のカードデザインに制限をかけてしまうリスクがあることが挙げられていました。

 

《王冠泥棒、オーコ》

 

 

発売から49日(テーブルトップ基準)という異常な速度で禁止された、『エルドレインの王権』のトップレア。

 

クリーチャーやアーティファクトをただの鹿にしてしまう能力が、他デッキの軸となるクリーチャーやアーティファクトを締め出し、メタゲームとスタンダードのゲームプレイの多様性を減少させているという理由で禁止となりました。

 

《むかしむかし》

 

こちらも《王冠泥棒、オーコ》と同時に禁止されました。

《むかしむかし》《王冠泥棒、オーコ》と並んで、当時のスタンダード環境で緑(というか食物デッキ)が蔓延した主な理由の1つでした。

 

1番目の効果でタダで唱えられるため、初動に過剰な安定性を与え、他の色ではできない高いレベルで序盤のマナ基盤を提供してしまう点が禁止の理由でした

環境への影響

最後にざっくりとですが、スタンダード環境への影響を考えてみましょう。

 

ひとまず、圧倒的なトップメタだった4色オムナスは《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を失ったことで弱体化するのは間違いなさそうです。

 

SCG Tour Online Season Two Championship優勝リスト

 

 

ただ、4色オムナスは《自然の怒りのタイタン、ウーロ》がデッキの核というわけでもなく、実際のゲームでも《自然の怒りのタイタン、ウーロ》なしで十分なパワーを発揮してきているため、若干形を変えて問題なく存続しそうです。

 

 

続いてスゥルタイコントロール。

僕自身もランクマッチで使用していて、4色オムナスに対して有利が取れると思っていたデッキです。

 

【ランクマッチ奮闘記】新環境のランクマをスゥルタイコントロールで走ってみた新環境スタンダードのランクマッチ奮闘記。 スゥルタイコントロールを使用してミシックに到達。 サイドボーディングガイド付き。...

 

 

Red Bull Untapped Online Qualifier Germany準優勝リスト

 

 

自身の感触としては4色オムナスよりもスゥルタイコントロールの方がよほど《自然の怒りのタイタン、ウーロ》に依存していて、大幅な弱体化を迫られる印象です。

 

スゥルタイコントロールの基本戦略は、カウンターと除去でしのいだ後に、それらのカードを使って《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を脱出させて勝つというものです。

しかし今回の禁止により、ライフゲイン、マナ加速、アドバンテージ源、フィニッシャーとあまりにも多くの役割を兼ねていた屋台骨を失ってしまいました。

 

正直、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》なしで4色オムナスやアドベンチャーのアドバンテージ勝負に勝てる気がしませんし、ライフゲインもできなくなったことでアグロデッキに対しての耐性も下がりそうです。

 

新しいリストが出て来れば別かもしれませんが、今後はあまり使いたくないですね。。。

 

 

続いて4色アドベンチャー。オムベンチャーとも呼ばれたりしてますね。

こちらのデッキはそもそも《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が入っていることがほとんどないので、禁止の影響もナシと言っていいでしょう

 

Red Bull Untapped Japan Qualifier準優勝リスト

 

 

メタゲームの変化次第ではありますが、むしろ4色オムナスが一方的に弱体化したことで、相対的には得をしてると言っていいかもしれません。

明日以降は、僕もオムベンチャーから新スタンダードを始めようと思っています。

 

 

その他。

しばらくほとんど息をしていなかったアグロデッキは、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》は目の上のタンコブだったと思うので、多少息を吹き返すかもしれません。

ただ、環境にはいまだ《創造の座、オムナス》がいます。

 

 

《自然の怒りのタイタン、ウーロ》がいなくなったことで、出てくるターンが遅くなったり上陸が達成しにくくなったりという変化はあるとは思いますが、《寓話の小道》《進化する未開地》が絡めば、4マナ4/4にワンドローがついて8点ゲインです。

それでなくても、ゲーム中に4点ゲインはほぼマストでやられる動きでしょう。

 

まだまだアグロが活躍するには時代が厳しそうに思います。

 

蛇足

ここからは蛇足。

 

スタンダードではここ最近でいくつかの禁止改定がありました。

 

6月には《裏切りの工作員》《創案の火》の禁止、そして相棒ルールの変更。

8月には《荒野の再生》《成長のらせん》《時を解す者、テフェリー》《大釜の使い魔》の大量禁止。

 

そして今回の《自然の怒りのタイタン、ウーロ》の禁止。

この3ヶ月の短い期間で、7枚もの禁止カードが出ました。

相棒を含めれば17枚です。

 

 

Twitterではこんなツイートもありました。

 

 

 

MTGのカードのデザインが難しいのは分かる。

めっちゃ分かる。

膨大な数のカードがあり、それらの相互作用を完全に把握するのはムリと言ってもいいレベルでしょう。

 

こんな記事を読んで納得もした。

禁止が連発しても相変わらずMTGは面白いし、別にやめようとも思いません。

 

参考記事:令和にmtgがおかしくなったのは「ちゃんとテストプレイしてるから」説

 

 

でもちょっとだけ、禁止が軽く扱われてる気はどうしてもしてしまう。

 

今回の禁止改定の事前告知では、いつも通りの「禁止改定」ではなく「アップデート」という言葉を使っていました。

 

 

ただの禁止改定ではなく、何らかの抜本的な対策がなされるものと思っていましたが、フタを開ければいつもの禁止改定でした。

 

端的に言うとこんな気持ちです。

 

 

 

結構前の記事になりますが、公式は昔こんなことをいっていました。

 

私たちはどの形式であれ、カードを軽々に禁止することはありません。
特にスタンダードでは禁止などしたくないのです。
それは私たちがひどい過ちを犯したことを認めるのと同等の行為ですし、私たちの商品に対する皆さんの信頼を傷つけることだからです。
人々は大量の時間とお金を費やし、イベントに持って行くデッキに必要なカードを集めたのですから、それを使えなくなるとなれば大打撃です。

 

引用:スタンダードの禁止に関する声明

 

あれから年月が経って、MTGを取り巻く環境もデザインチームの人材も変化していってるのはしょうがないことですが、いちプレイヤーとしては、もう少しだけ頑張ってくれたら嬉しいなと思います。。。

MTGはめちゃめちゃ楽しいゲームであることに変わりはないと思うので、今後の改善に期待したいです。

 

では!

 

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